地域で暮らす人を主人公にしたウェブマガジンとして、株式会社オズマピーアールから2015年1月に「雛形」を創刊。都会と地方を二極化するものではなく、暮らす場所の選択肢が、自分らしく生きる場所の選択肢がもっと自由になってもよいのではないかという思いで、元同僚の菅原良美さんとサイトを立ち上げました。
【雛形】には、“模範とするかたち”という意味がありますが、完成されたかたちではなく、これからつくられていくかたちの“雛”をロールモデルとし、現在進行形の地域の暮らしの輪郭を描いていくことをコンセプトにしました。地域で手を動かし、自ら暮らしや仕事をつくる人たちへのインタビューや連載、ニュース記事を展開。
⽴ち上げから約5年半、取材をする中で感じていたのは、地域ひとつとっても複雑になりつつある社会でした。暮らす場所、教育、医療、働き⽅、家族のかたちなど、個⼈を取り巻く関係性はさらに変容していくと考え、2021年9月、地域という枠を越え、違和感を観察するライフジャーナルマガジンとしてリニューアル。“視覚”や“頭”に依存せずに体と向き合う特集「見えない体」、親の老いについて、いつしか自分も迎える老いとして考えていく特集「老いと親」、発信することに重きが置かれる近年、能動的にひとりの声を「聞く」人たちへのインタビューを通じて、技術としてではなくその在り方を伝える特集「聞く人」、そして、最後の特集は、「メディアの現在地 – 迷いながら編む」。「メディア」のかたちは日に日に変容し、情報を発信する力、読み取る力が求められる時代に、私たちはどのように声を出し、他者の声を受け取っていけばいいのか。伝える言葉を編む人たちの「現在地」から考えました。
ライフジャーナル・マガジン「雛形」(2022年4月に更新停止)
https://www.hinagata-mag.com/